脂肪組織に発現するFoxc2

Lidell ME., Seifert EL et al. The adipocyte-expressed forkhead transcription factor Foxc2 regulates metabolism through altered mitochondrial function. Diabetes 2011; 60: 427-435
脂肪細胞での転写因子Foxc2の発現レベルが多いと痩せてインスリンが効きやすい体質になる。高カロリーの食餌とインスリンは脂肪細胞のFoxc2を増やす。Foxc2が発現していない細胞や脂肪細胞にFoxc2を強制的に高発現させるとミトコンドリアが細長い形態に変化する。有酸素呼吸が活発化され、呼吸鎖の遺伝子や褐色脂肪細胞(エネルギーを熱に変えて消費するための脱共役タンパク、UCPを持つ)の遺伝子の発現がFoxc2によって高まった。脂肪酸のパルミチン酸の酸化機能が向上した。またミトコンドリアを増やすために重要な転写因子であるmtTFA/Tfamの発現を誘導した。
Foxc2を(高カロリーのものを食べずに)活性化することができれば痩せられる体質になりそう。