CG301269:新しいPPARγ/α刺激薬

Jeong HW., Lee JW. et al. A newly identified CG301269 improves lipid and glucose matabolism without body weight gain through activation of peroxisome proliferator-activated receptor alpha and gammma. Diabetes 2011; 60: 496-506
PPARγの刺激薬であるロシグリタゾンはメタ解析で心筋梗塞を増やすらしいということが市販後にあきらかとなって残念な結果となった。ピオグリタゾンはPPARγのほかにPPARαも部分的に活性化する作用があって心筋梗塞に関してはシロの判定となっている。しかし浮腫や体重増加の副作用は逃れていない。PPARγとαを同時に活性化する薬物はもっといいのか?という検討がなされている。新しい化合物のCG301269は肥満動物のdb/dbマウスに用いるとインスリン抵抗性と高脂肪血症を改善した。また同じくdb/dbマウスで炎症反応と脂肪肝も改善した。体重増加は伴わなかった。
直接痩せさせる薬ではないが肥満に伴う好ましくない代謝異常を改善する効果はあるようだな。