糖新生過程の阻害薬が開発されている

Dang Q., Reddy KR. et al. Discovery of phosphonic acid-containing desaminobenzimidazoles as fructose 1,6-bisphosphatase inhibitors that are suitable for oral delivery via prodrugs. J Diabet Metabol 1:105. doi10.4172/2155-6156.1000105, 2011
糖新生は空腹の時にグルコースを供給して脳のエネルギー源を確保するためのしかけだ。糖尿病になるとグルカゴンの不適切な分泌が止まらなくなる関係で不必要に糖新生が続いてしまう。糖新生の過程で重要な酵素は複数ある。PEPCK、フルクトース1,6ビスフォスファターゼ、G6Pcなどだ。このうちフルクトース1,6ビスフォスファターゼ(FBPase)を阻害する経口薬の開発が進んでいる。4アミノベンズイミダゾールのリン酸化物はAMPに似た構造を持ちFBPaseを阻害する。最初の化合物は経口での吸収が悪く、この問題を解決する誘導体が探されていた。4位のアミノ基を取った化合物をスクリーニングしたところ使えそうな物質が得られたという話。生物に副作用を生じずに使えるかはまだこれからの話。しかしこのOnline雑誌が意外にマジでたまげた。