食事のカリウムの血圧への影響とアンジオテンシン受容体

1906名の漢民族の中国人が7日の高塩分食と7日の高塩分+カリウム食に参加した。カリウムを追加することによる血圧への影響とゲノム全体の遺伝子マーカーとの関連を調べた。染色体3q24-q26.1、染色体11q22.3-q24.3が関係していた。染色体3番は拡張期血圧、染色体11番は平均血圧と関係していた。3q24-q26.1にあるAGTR1アンジオテンシン受容体1)遺伝子の一塩基多型(SNP)rs16860760は収縮期血圧へのカリウムの影響と相関していた。ここがCCタイプだとカリウムで下がりやすい(=野菜果物をとることの効果が大きい)TTタイプだと下がりにくい(変化なし)。CTはその中間だ。アンジオテンシン受容体ならいかにもありそうな話。せっかく全ゲノムやったのだから染色体11番の遺伝子が何なのか明らかにしてほしい。
Kelly T.N., Hixon J.E. et al. Genome-wide linkage and positional candidate gene study of blood pressure response to dietary potassium intervention: The GenSalt Study Circulation: Cardiovascular Genetics2010; doi: 10.1161/CIRCGENETICD.110.940635