心不全の予測因子など

Cardiovascular and renal outcomes with telmisartan, ramiprl, or both in people at high renal risk. Tobe SW. Circulation 2010; 123: 1098-1107
テルミサルタンとラミプリルを併用すると腎障害の進行抑制に良いか？ONTARGETとTRANSCEND研究で微量アルブミン以上の障害のある人を抽出してpost hoc解析を行った。残念ながらARBとACE阻害薬の併用は単独で使用する以上の利益をもたらさなかった。
Shende P. Cardiac Raptor ablation impairs adaptive hypertrophy, alters metabolic gene expression, and causes heart failure in mice. Circulation 2011; 123: 1073-1082
mTORC1の必須のコンポーネントであるRaptorを誘導性ノックアウトしたマウスを作製した。成長後にRaptorをノックアウトしたマウスは大動脈狭窄による圧負荷でより重症の拡張性心筋症を呈した。圧上昇に反応した代償的心筋肥大は阻害されていた。Raptorノックアウトマウスは心不全による死亡率が増えた。
Gerson MC. Influence of diabetes mellitus on prognostic utility of imaging of myocardial sympathetic innervation in heart failure patients Circulation: Cardiovascular Imaging 2011; 4: 87-93
123I-MIBGのシンチで心臓と縦隔の比を求めると心臓への自律神経分布が低下しているか評価できる。糖尿病患者343名、非糖尿病618名の心不全患者の予後を17か月（中央値）にわたって調査した。糖尿病を持つ心不全の患者では心臓／縦隔の比が1.6を下回ると2年間の心不全悪化のリスクが2.99倍だった。
Ueland T. Osteoprotegerin predicts progression of chronic heart failure: results from CORONA
Circulation: Heart Failure 2011; 4: 145-152
NYHA　�から�度の心不全のある60歳以上の1464名をロスバスタチンまたは偽薬に割り付けてイベントを比較する研究（CORONA)でオステオプロテジェリン（ＯＰＧ）の予後予測有用性を検討した。死亡、心筋梗塞、脳卒中の一次エンドポイントにはOPGは関係しなかった。心不全による入院とは有意に相関した。