手が洗えないときは2滴目の血糖を測定すればいいか?

Hortensius J., Slingerland RJ. et al. Self-monitoring of blood glucose: The use of the first or the second drop of blood. Diabetes Care 2011; 34:556-560
自己血糖測定の際に最初の1滴を用いるか次の1滴を用いたほうがいいか?を検討した。一見つまらなく見えるかもしれないが血糖のデータによってインスリン量を変えて注射している人にとっては無視できない問題だ。果物をつまんだ後、手を洗わずに測る場合と、手を洗った場合、外部からの圧力をかけた場合に分けて検討した。手をあらわない場合は静脈採血の血糖と10%以上異なる人は最初の1滴の測定では11%、2滴目の測定では4%だった。果物をつまんだ後では手を洗わないと1滴目では88%のひとが10%以上の誤差を生じた。2滴の測定でも11%の人は10%以上の誤差を生じた。外からの圧力はかけ方の違いで5-13%の人で10%以上の測定値の誤差を生じた。以上からして、手を洗えるときは石鹸と水で洗って乾かしてから1滴目の血液で測定すべきである。手を洗えないときは、手が土で汚れていなくて果物をつまんでいなければ1滴目の血液をふき取ってから2滴目で測定するのは構わないだろう、という結論。