長期にわたって朝食を抜くとメタボになる

Smith KJ., Gall SL. et al. Skipping breakfast: longitudinal associations with cardiometabolic risk factors in the Childhood Determinants of Adult Health Study. Am J Clin Nutr 2010; 92: 1316-1325
朝食を抜くと健康に良くないのか?1985年に9-15歳だったオーストラリアの子供のうち経過観察で2004年-2006年に食事アンケートに答えた2184名(26-36歳)について調べた。子供の時も成人してからも朝食を抜いていない:1359名、子供の時は抜いていたが成人してからは食べている:224名、子供の時は食べていたが成人してからは抜いている:515名、子供の時も成人してからも抜いている:86名の4群に分けた。ウエストと12時間以上絶食状態での血糖、インスリン、血清脂質を調べた。性別と社会的ステータス、ライフスタイルを補正した検討で、子供から成人まで朝食を抜いている群ではウエストが平均4.63㎝(95%信頼限界1.72-7.53)大きく、空腹時インスリンが2.02mU/L(0.75-3.29)高く、総コレステロールが0.4mmol/L(0.13-0.68)高く、LDLコレステロールが0.4mmol/L(0.16-0.64)高かった。食事の質とウエストをさらに補正してもインスリンや脂質の値は有意であった。
86名と人数が少ないにもかかわらず肥満、インスリン抵抗性、脂質の面で有意差がついてしまっている。朝食を抜く人はよほど食事に無頓着か、深夜に何か食べる習慣のために朝食べられないのだろう。