走るために食べろ

女性の長距離ランナーは骨代謝回転が亢進していることが多く、結果として骨密度が低下する。これはカロリーが不十分であるための可能性がある。39名の若年女性ランナーについて食事内容とホルモンを計測し、骨代謝マーカーであるBAP、CTXおよび骨密度を測定した。BAPとCTXの異常値はすべて高いほうで、骨代謝が亢進していることを示した。骨代謝亢進(EBT)の女性13名ではBMIが低く、前年度の月経の回数が少なく、エストラジオールと25ヒドロキシビタミンDが低かった。またやせ(年齢の平均に対してBMIが10%少ない)および無月経と骨密度低下の頻度が多かった(骨代謝が正常の女性では10-20%に対して40-60%の頻度)。EBTの女性はカロリー摂取が適正量より低く(推奨2300-2800kcalに対して2084kcal:運動しているから余計食べないといけないのに食べてない)カルシウム摂取も推奨量の1300mgを下回る1055mgだった。Barrack et al. Am J Clin Nutr 2010; 92: 652