中性脂肪の低下は実際に効果がある

Jun M., Foote C. et al. Effects of fibrates on cardiovascular outcomes: a systematic review and meta-analysis The Lancet 2010; 375: 1875-1884
コレステロールを減らす薬のスタチンに比べると中性脂肪を減らす薬のフィブレートは心血管疾患にいいのかがはっきりしなかった。そこでフィブレートを扱った研究を複数まとめてメタ解析を行った。18の研究をまとめて45058名の参加者のデータを解析した。2870回の主要心血管イベント、4552回の冠動脈イベントおよび3880名の死亡が認められた。フィブレートは主要心血管イベントの相対リスクを10%低下させた(95%信頼限界 0-18%)。冠動脈イベントは13%(7-19%)低下させたが、脳卒中には影響しなかった。総死亡率、心血管疾患死亡率、突然死、血管疾患以外の死亡率にも影響しなかった。アルブミン尿は隠れた心血管障害を反映する指標であるが、フィブレートはアルブミン尿の悪化の相対リスクを14%(2-25%)低下させた。重大な副作用の危険には有意な上昇を認めなかったが、血清クレアチニンの上昇はしばしば認めた。