アディポネクチンを冠動脈に注入

Kondo K, Shibata R et al. Impact of a single intracoronary administration of adiponectin on myocardial ischemia/reperfusion injury in a pig model Circulation Cardiovasc Interv2010; doi.10.1161/CIRCINTERVENTIONS.109.872044
アディポネクチン(Adp)は脂肪細胞から放出される高分子タンパクでおたまじゃくしのような頭と尾を持ち、尾の部分が絡み合って花束のような高分子の複合体をつくる。Adpは糖代謝改善、抗炎症などの作用を持つが、肥満すると減少し、インスリン抵抗性改善薬のピオグリタゾンなどで増える。Adpを冠動脈に注入すると心筋梗塞のサイズが小さくなるという論文で、なんとなく予想される結果なので「ありそうな結果だけどホント?」というところ。しかし、実際どの程度の効果なのか見ないと判断しづらいが契約してないとすぐダウンロードできないのだ。ケチだな。例えば注入したAdpの量が食事の改善(野菜に含まれるオスモチンにAdp様の作用があるという)や抗糖尿病薬の内服で到達できる範囲なのかが不明。