「経済ニュースの裏を読め」三橋貴明 TAC出版

一般の常識とされている日本経済のイメージを公開されている統計数値で論駁する本。ほとんどのエントリーに官公庁などのホームページで公開されているデータから著者が作ったグラフが載っていてわかりやすい。もしメディアがインターネットに危機を感じるならば、この本のように公開されている情報からどうやって正しい判断を導くのかについての指導を行えばいいのでは?ネットの正しい使い方を指南できるのが新聞、テレビとでもいうようにね。メディア・リテラシーの教育を行うのが怖いのでは戦前の内務省のような国民・世論をいいように誘導しようとする立場が透けて見えてしまう。
世の中に流布している話も本当はどこに真の意図があるのか良くわからないものがある。糖尿病の話で言えばインスリンを多数の回数に分けて細かく注射すれば細やかなコントロールができるのは確かなのだが、回数が増えることによってメーカーの利益も上がるのだ。それが必要な人はともかく、一律に勧めるのはちょっと?だな。そんなこというと(偉い人から)怒られそうだが。