PPARγのタンパク合成開始時点の制御

脂肪細胞でのPPARγの発現を抑えるタンパクを探す目的でsiRNAを用いてスクリーニングが行われMAP4K4が見つかった。これは酵母のSte20に相当するMAPKカスケードの上位のタンパクリン酸化酵素(キナーゼ)である。MAP4K4はmRNAのレベルを変えずにPPARγのタンパクを増やした。サイクロヘキシミドでタンパク合成を止めるとPPARγの半減期は2hと短かったが、MAP4k4の発現低下はPPARγの半減期に影響しなかった。タンパク合成の時点で影響していると考えタンパク合成開始因子を調べるとmTORと4E-BP1がMAP4k4によって抑制されることがわかった
Guntur KV、Guilherme A  et al. peroxisome proliferatr-activated receptor (PPPAR)γ protein tanslation by suppressing the mammalian target of
rapamycin (mTOR) signaling pathway in cultured adipocyte. J Biol Chem 2010;285:6595-6603