タンパクの糖鎖修飾と疾患

Smits P, Bolton AD et al. Lethal skeletal dysplasia in mice and humans lacking the ligin GMA210. NEJM 2010; 362(3):206-216
出生直後に死亡する軟骨形成不全症のマウスの疾患責任遺伝子をポジショナルクローニングで探し当てた。問題の遺伝子はTrip11と呼ばれゴルジ体にあるGMAP-210タンパクをコードする。これがないとゴルジ体でのタンパクの糖化が進まず、ゴルジ体と小胞体が障害される。細胞内には細胞外マトリックスタンパクのperlecanが蓄積するがコラーゲンや他のマトリックスタンパクのaggrecanは蓄積しない。人の致死性軟骨形成不全症の患者でこの遺伝子を調べたところやはり機能喪失変異が認められた。