高地トレーニングと乳酸トランスポーター

乳酸トランスポーターは疲労物質とされる乳酸を筋肉から運び出し赤血球に取り込んでpHの変化を緩衝させる作用がある。乳酸トランスポーターはモノカルボン酸トランスポーター(MCT)と呼ばれるタンパクの一種でMCT1とMCT4が重要らしい。高地トレーニングを行うとスタミナがアップするというのはMCTの増加によるという仮説がある。Clarkらによると自転車選手やトライアスロン選手のような良くトレーニングされた運動選手を20日間の高地トレーニングさせると運動時の乳酸の出現は低下するものの筋肉のMCTの量は変化しなかったという。Clark SA et al. Effects of live high, train low hypoxic exposure on lactate metabolism in trained humans. J Appl Physiol 96(2):517-25, 2004