男だけ殺す

細胞内寄生性の細菌ボルバキアはある種の昆虫(Ostrinia)の子孫をメスばかりにする。この仕組みが何かをしらべたところMascという遺伝子のmRNAを選択的に減らしていることが分かった。Mascはdsxという遺伝子が性別によって異なるスプライシングを受ける際に必要なタンパク質の遺伝子である。dsxのスプライシングがうまくできないとオスの胚は致死になるようだ。Mascの合成RNAを注射することでオスの子供が生まれてくる。どうやって減らしているのかはまだ不明だがボルバキアのゲノムがMascを壊すようなmiRNAでもコードしているのかもしれない。PLoS Pathog. 2015 Jul; 11(7): e1005048.