嗜好性のフィルター

あえて角の立つ本音を語りたがらない一次体験者に真実を語らせる。それは時間が経たないと無理かもしれない。もしも極限的な事象が起きた直後に客観的な、それでいてリアルな体験談を語れる話者がいたとしたら、それはプロの体験者として訓練を受けたような者にしかできない。
極限的な体験を一次的な体験者として伝えようとする者はこの国では自己責任とか、身の程知らずとか、売名行為とか言われて公式的な角の立たないリポートを発信するのが無難と教育されていく。
一般の国民はどのような報道を望むだろうか?それは国民が決める事だ。もしも既存のマスメディアが「マスゴミ」であるというイメージを固定するようなレポートのみが好まれるとすれば、それもまたある種の嗜好性のフィルターを設ける事になる。