インスリンを細かく使用して血糖を正常に近づけるためには
カーボカウントの考え方が必要になる。
インスリン炭水化物比(ICR)を導くため1日の
インスリン総量で500を割るのが500ルール。仮に25単位使用していたら500/25=20なので炭水化物20gに対して1単位の
インスリンが必要。修正因子(CF)は1単位の
インスリンでどれだけ血糖が下がるかの目安で1700を一日の
インスリン総量で割る。仮に25単位使用していたら1700/25=68mg/dL。食前に血糖が300あって炭水化物40gのごはんを食べて血糖を140に下げたいとしたら40/20=2Uが炭水化物のために必要で(300-140)/68=2.35Uが修正のために必要なので合わせて4.35Uになる。とまあ一見単純なのだが
食べ合わせや調理法によって炭水化物の吸収速度もかわるし、肥満度や運動量で
インスリンの効きやすさも変化するのでそう単純ではない。500ルール以外にも300ルールとか400ルール、1700ルール以外にも1800ルールとか1500ルールとか種々のやり方がある。
スマホに組み込んで個々の人に合った計算をしてくれるソフトがほしいところだ。
iPhoneだとinsulin dosing algorithmというのがあるが、これは
2型糖尿病の人用のようで、1型の人の細かい調整には向いていない。EZ insulin calculatorはポンプを使用している人向けだがどのような計算をしているのかが不明。ある種手の込んだスライディングスケールといったイメージだ。さらに食事の炭水化物を考慮に入れていない。これは実際に炭水化物の量を目分量で見積もるのがそう簡単ではないからだろう。