IGF-II

インスリン様成長因子II(IGF-II)は胎児の成長をコントロールする因子で父親から由来した遺伝子が働く。母親由来の遺伝子はインプリンティングで働かない。遺伝的にIGF-IIの変異を持つ家系が発見された。これは発端者の祖母が持っていた異常で、祖母の二人の息子はキャリアーだが母親由来の遺伝子だったので表現型が出ていなかった。孫世代の男女には変異IGF-II遺伝子に一致して成長抑制と特徴的な顔が現れた。逆三角形の顔でどことなくレプリコニズム(妖精症)に似ている。変異はコーディングシークエンスの191番のCがAに変わったためSer(TCC)がストップコドン(TGA)に変わったためだった。(New Eng J Med)