プレートのとげ

NHKのドキュメンタリー巨大地震によると洋上でのエアガンの衝撃波を解析した結果プレート境界部のこまかい凸凹が判明したという。東日本大震災震源では高さ2000mに相当するでっぱりが沈み込みゆく太平洋プレートの上につきだしている。これはもともと太平洋の底にあった海山がプレートに乗っかったまま沈み込んでいるからだという。このでっぱりがなめらかな沈み込みを阻害するためひずみがたまり、あるとき一気に放出される。その引き金は岩盤の中の水で、ヘリウム3の多い岩石中の水が震災後大量に海洋に放出されているのがその証拠だという。南海地震のもとになるフィリピンプレートの沈み込みにもでっぱりが見つかっていて静岡沖では2500m、四国南東沖では3500mに達するという。地震の波は地球の中をかなり遠くまで伝わっていて3・11の時には約20分後にノルウェーフィヨルドの水を激しく揺らしている。またカムチャッカ半島の深部600㎞で起こった巨大地震は6000km離れたモスクワでも体感できたという。