微小な心筋障害が糖尿病で増える

ARIC研究の参加者9051名で高感度の心筋トロポニンTを測定した。測定は6年あけて2回行った。その後14年間の予後を追跡した。14ng/L以上を高値とすると6年後の2回目の測定でトロポニンTが上がっていた率はDMなしで3.7%、前糖尿病で6.4%、DMで10.8%だった。DMでトロポニンTが上がっていた人は正常血糖でトロポニンTが上がってなかった人に比べると心不全が6.37倍(95%信頼区間1.73-3.43)、死亡が4.36倍(3.14-6.07)、冠動脈疾患が3.84倍(2.52-5.84)だった。微小な心筋の障害が糖尿病、前糖尿病で頻発していることを示唆する。Diabetes Mellitus, Prediabetes, and Incidence of Subclinical Myocardial Damage
Elizabeth Selvin, Circulation. 2014; 130: 1374-1382