ルワンダ虐殺の原因

カプシチンスキーのルポ「黒檀」によるとルワンダはもともと牛を飼う(というか所有する)ツチ族が主人カーストで農民のフツ族が従属カーストだった。内陸の高地にあってたいした資源もなかったため古くからのカースト制度が維持されていたがアフリカの独立ラッシュの時に宗主国とされた(実質なにもしていなかった)ベルギーがより従順で支配しやすいフツ族に国の中枢となるよう促した。この結果「革命」が起こり「貴族」階級だったツチ族が追い出され難民となった。周辺国で育った第2世代はウガンダの軍に属したりして戦闘力を養いついに祖国奪回作戦に出た。このときルワンダでは大統領の一家による専制が置かれていて国が私物化されていた。大統領はフランスに救援を求め、仏語圏を一つの一家と考えるフランスはよせばいいのに介入した。ここでいったん膠着状態となったが、フツ族内部でも分裂が起き、権益を死守しようとする大統領一族とより穏健なフツ族に分かれた。追い詰められた大統領一派は「反体制派はすべて殺せ」と反撃に出て国民の間で凄惨な虐殺が繰り広げられた。最終的にツチ族系の軍が国内を制覇して鎮圧されたが、軍隊やテロリストではなく、ふつうの国民が直接手を下して多数の殺人を行うという重い記憶を背負うこととなってしまった。
ところでかつての紅衛兵とか国を乱して多くの国民を獄死や餓死させた罪を認識しているんだろうか?