富貴

「富貴がこの世の願いだとすると、金にならない研究をする人とか、ボランティアで人のために働く人ってなんで続けられるんだろ?」
「たとえば社会学の研究者がどうやればカネにありつけるか?を考えるとマーケティングとかだろうね。」
「それって結局企業のために奉仕していて社会的正義とかとは必ずしも一致しないよね?」
「お金=正義という社会なら一致するんじゃないの?あるいは、正義がなにかを議論で決めるような社会ならカネの力で解決というとこもあるかもね。」
「あーあ、なんだかむなしくなる議論だね。」
「何が絶対的な正義かはわからないけど、あらゆる行為はある種『神』への捧げものかもしれないよ」
「よくわからないけど?」
「どんな小さなことでも『これを成し遂げたい』と思って行動を開始するんだ。それが成就されるかどうかを見守っている存在があると信じるんだ。そうすると何か安心できないかい?」
「誰かが見ていると思うと自然と悪いことはできないっていうことかな?」