慢性疼痛は消えるのか?

Genetically determined P2X7 receptor pore formation regulates variability in chronic pain sensitivity
Robert E Sorge1,14,nature medicine VOLUME 18 | NUMBER 4 | APRIL 2012
P2X7受容体は細胞外のATPに反応するチャンネルで活性化すると細胞膜に穴を作る。ATPはエネルギー物質として細胞内で使われているが細胞が破壊されると外に放出されるので一種の危険シグナルになる。P2X7受容体が穴を作るのはP2X7受容体自身のC末端ぺプチドを投与すると阻止できる。マウスでP2X7受容体の変異P451Lを持つものは神経障害に伴う痛み(アロディニア)が弱くなる。P2X7受容体のC末端ペプチドによる疼痛緩和作用はP451Lマウスでは効かない。ヒトでも手術の跡などに慢性的な痛みに悩まされている患者のグループで調べたところP2X7受容体(遺伝子はP2RX7)のHis270型では機能が低下して痛みが弱くなるという。
慢性疼痛に対する根本治療の手がかりか?