SIRT1で”不安”?

脱アセチル化活性はヒストンに働くとクロマチン構造をタイトにして転写を不活性にする。SIRT1はNAD+に依存した脱アセチル化酵素だがモノアミン酸化酵素(MAO)の転写の場合は逆に活発にして不安を高めるという。CellによるとSIRT1がヘリックスーループーヘリックスタイプの転写因子NHLH2を脱アセチル化してこの転写活性を高めるので脳内のMAOが増加してセロトニンが分解される。この結果不安が増して探索行動が減るという。SIRT1の遺伝子多型はヒトの不安感受性に影響するという。SIRT1を活性化して長生きしようという研究は不安を抱えて生きることにつながるのか? Cell, Volume 147, Issue 7, 1459-1472, 08 December 2011 Libert S. et al SIRT1 Activates MAO-A in the Brain to Mediate Anxiety and Exploratory Drive