骨粗しょう症の薬が血管疾患の予防に役立つ

http://www.youtube.com/watch?v=uV5RZIb0hUY
胸部大動脈のプラークはファッティーストリークが多いが腹部大動脈は石灰化したプラークが多い。石灰化したプラークは冠動脈疾患のよりよい指標になる。骨粗しょう症の治療薬ビスフォスフォネートのうちエチドロネートは骨粗しょう症の治療効果は新世代のビスフォスフォネートより弱い。しかし血管のプラークの石灰化を抑える効果はより強い。新潟労災病院のT Kawahara医師は251名の高脂血症患者にアトルバスタチン(コレステロールの低下薬)20㎎またはアトルバ20㎎+エチドロネート400㎎を投与して2年間のプラークの変化を比較した。比較にはMRIを用いた。その結果大動脈の最大壁厚を抑える効果がアトルバ+エチドロ群のほうが20%強かった。(偽薬による対照がないのは倫理的に問題となるからだろう。動脈硬化の患者にエチドロのみを投与していたのでは不合理と考えられるので倫理委員会の承認を得られないだろう。)さらに心血管疾患の合併がアトルバ群5%に対してアトルバ+エチドロ群では1%だった。(ATVB2011の発表のビデオ)