評価軸

評価の軸がどのくらいオープンで一般性のあるものか考えないといけない。集団によって評価の軸に微妙に差があるのが普通だが、これがあまりずれていると集団間の競争で淘汰されるおそれがある。遠藤さんの「信頼する力」によるとトルシエジャパンでは見かけだけでもファイティングスピリットを見せることが大事で、ジーコジャパンでは海外で活躍していることが監督のなかで譲れない基準だったそうだ。企業や団体でもただ業績を上げるだけでなく「和を乱さない」とか「先例を尊重する」とか「失敗しないことを最大の目的にする」とか「顧客からのクレームを回避することが最大の目的」とかいろいろ基準があると思われる。その評価基準がどうしてできたのか、とか、実際にその基準が現在でも有効なのか?といったことをあえて問わないのが上品だったりする。ただ、一見上品にしているだけでは髪の毛の差で勝負しているようなところでは負けてしまう。「純粋日本人じゃないとだめ」とか言っているようでは勝てなくなってくるのだ。企業もそれがわかっているからパナソニックなんかも外国人を積極的に採用するように変化してきた。評価の軸の普遍性、正当性がもっとも大事になるのはこれからだろう。