2011-01-20 静かに フィクション 「いい月の晩ですね。」 「シーッ、静かに。」 「何をしているんですか?」 「聞いているんですよ。月の音をね。」 「月の音?」 「こういうよく晴れた晩にね、月を一人眺めていると、波のような音が聞こえることがあるんですよ。」 「ホントニー?自分の心臓の音じゃないの?」 「じゃああなたもやってみますか?」