ボスは誰?

P&Gでは判断に迷うと「ボスは誰?」と聞くのだそうだ。P&Gにおけるこれの答えは「ボスは消費者」だそうだ。これで上司の顔色を見ながら媚を売る行動よりもダイレクトに消費者にアピールする行動を強化することができる。もう一つは「正しいことをしろ」と聞くのだそうで、これも170年生き続けてきた会社の知恵として実践的である。エンロンとかワールドコムにはこういう知識がなかったのだろうな。また社内では基本的に英語が共通語で報告はポイントを3つにまとめるというのを徹底して教え込まれるとのこと。3つにまとめるというのは下手をするとマンネリになってしまうが(Amy Tanの「ジョイラッククラブ」では「〜の3つの理由」というコピーは下手な広告代理店みたいに言われている)あいまいさを排除してポイントを明確にするトレーニングなのだろう。また英語を使うと日本語からの翻訳の過程で「正確に言うとそれは何を指しているのか?」と考えることになるので焦点が明確になるのだという。

P&G式伝える技術 徹底する力―コミュニケーションが170年の成長を支える (朝日新書)

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