持久運動にはブドウ糖より砂糖?

Leccoulre V., Benoit R., Carrel G. et al. Fructose and glucose co-ingestion during prolonged exercise increases lactate and glucose fluxes and oxidation compared with an equimolar intake of glucose. Am J Clin Nutr 2010; 92: 1071-1079
グルコースのみでなくグルコースとフルクトース(グルコースとフルクトースが結合したものが砂糖)を摂取したほうが糖代謝が早まるようだ。7名の持久運動トレーニングを受けている男性に最大酸素摂取量の60%程度の運動を120分続けてもらい、乳酸の産生と除去の速度を測定した。グルコースのみだと乳酸産生速度94±16μmol/kg/min、乳酸除去速度97±16μmol/kg/minであるが、グルコースとフルクトースを同時に摂取するとそれぞれ121±7と127±12に早まった。乳酸の生成が速いのは解糖系の速度が速くなっているからのようだが、同時に乳酸の処理も早くなるので乳酸濃度がどんどん高くなるわけではない。フルクトースからグルコースへの変換も同時摂取により高まった。炭水化物の酸化速度は同時摂取のほうが高かった。
ラソンの時の補給にはグルコースのみよりは砂糖のほうがいいかもしれない。ただしたくさんとるとインスリン分泌が促進して脂肪分解が止まるのでスタミナが続かなくなる。少量ずつゆっくりが必要。