tanezumab

先日のtanezumabの論文の紙になったのがあったので読んでみた。対象患者は通常の非麻薬性痛みどめを飲みたくない(副作用で飲めない)か、外科的治療を考慮されている人で、X写真上の変化が高度な人も19%含まれていた。研究開始前に痛みどめを中止した期間を設けているが、この時期の痛みの程度は、これを主観的に表現するビジュアルスケールを用いると最大痛みの60-90%だった。tanezumabは開始後数日で痛みの改善を認め、30%以上改善した。投与量を10mg/kgから200mg/kgまで振っているが100mg/kgまでは量を増やすと効果が増すようである。ただし、各群の人数が75人と少ないので量による有意差を出すには不十分であった。かなり有望な感じであるが、他のtanezumabを用いた研究で関節破壊の悪化が16名に認められている。これが痛みが軽減したために無理に動かしたためなのか他の理由によるのかが不明である。