第1ファウンデーション

アイザック・アシモフの「銀河帝国の興亡」で危機に瀕した銀河文明を救うため理系の知識を集大成した第1ファウンデーションを金属資源の乏しい辺境におき、文系の哲学・思想を集大成した第2ファウンデーションは帝国の首都トランター(アトランタじゃないよ)が瓦解した跡におかれる。第1ファウンデーションが技術力で発展していく一方、一見農業国に落ちぶれたかに見えた第2ファウンデーションは影で銀河全体を支配している。第2ファウンデーションの存在が第1ファウンデーションで気づかれ、問題にされはじめると数十名のおとりのメンバーを犠牲に差出し、実は第1ファウンデーションの中に第2ファウンデーションが潜んでいました、というストーリーで「もう第2ファウンデーションは崩壊した」と見せかける。
戦後日本はGHQの指示で古典や哲学の教養教育はおおきく削られることになった。日本の社会や技術が細部にこだわり大局を見通したデザインができないのはGHQの深謀のおかげである。どこまでも技術を過信してオーバースペックの半導体や新幹線や携帯を作ってしまうのは一見無駄な教養教育がなくなったおかげかもしれない。