空き空間

「そこ空いてる?ちょっと座っていい?」

「いいけど、何?」

「この冷蔵庫の上に紙人形置いているのあなたでしょ?」

「え?なんでわかったの、いや、違う、なんでそう思うの?」

「あなた以外にそんなことしそうな人いないでしょ?」

「そう?人は見かけによらないよ。」

「見る人が見ればわかるのよ。」

「ふうん?工作にも指紋があるとでもいうのかい?」

「そうね、形式としては紙の切り方とか、形の選び方とか。」

「でも決め手にはならないでしょ?」

「やっぱり独特なアイデアとか考え方かな。そんな変なこと思いつく人限られてるよ。」

「いやいや、世の中には君の思いもつかないほど変な人がいっぱいだよ。」

「たとえば?」

「”香月泰男のおもちゃ箱”見てみなよ。」

香月泰男のおもちゃ箱

香月泰男のおもちゃ箱