セレコクシブ対ボルタレン+オメプラゾール

Chen F.K.L., Lanes A. et al. Celecoxib versus omeprazol and diclofenac in patients with osteoarthritis and rheumatoid arthritis (CONDOR): a randomised trial. The Lancet 2010; 376: 173-179
骨関節炎の患者は長期的に痛み止めを使用するので副作用が問題だ。非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は一般に炎症性のプロスタグランディンの合成を阻害するが、同時に胃粘膜の保護に働いているプロスタグランディンも阻害するため胃腸障害が問題となる。胃腸に障害を与えないという観点ではCOX2選択的NSAIDがいいのか、古くからあるNSAIDに強力な胃の薬を組み合わせた方がいいのか比較した。4484名をランダムにCOX2選択的NSAIDのセレコクシブ(C群:2238名)と古くからあるボルタレン胃潰瘍の薬オメプラゾールを組み合わせたもの(D群:2246名)を服用してもらった。6か月の治療で胃腸の副作用はC群0.9%、D群3.8%であった。副作用のため途中で研究から降りた人はC群6%、D群8%であった。