糖鎖修飾とタンパク立体構造

Nakajima M, Koga T et al. N-glycosylation plays a role in protein folding of human UGT1A9. Biochem Pharmacol 2009;Epub ahead of print
UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UGT)はグルクロン酸抱合を行う酵素で、小胞体膜に組み込まれ、糖化された部分を膜の内にむけている。N-糖化部位は71、292、344の3箇所あり、ここをグルタミンに変化させると糖化が低下するか糖鎖の形が変化した。変異酵素の活性はほぼゼロに低下していたが、完成した正常タンパクから酵素処理で糖鎖を除くと活性を保っていた。つまり小胞体内の糖化はこのタンパクがmRNAからの翻訳の過程で正しい立体構造をとるために必須である。