腸内のxenobioticsとAHR

Scirting C., Feedback control of AHR signalling regulates intestinal immunity Nature doi: 10.1038/nature21080
AHRは転写因子で生態の代謝に役立たず毒性を持つような物質(xenobiotics、植物のアルカロイドなど)に反応する。AHRの作用でCYP1が発現上昇してxenobioticsの代謝を促進する。AHRの作用はtype3のinnateリンパ球とT17ヘルパー細胞の誘導にも関係するのでAHRの活性が低すぎると腸の感染症にかかりやすくなる。CYP1a1の腸粘膜での発現をマウスで高めるとAHRのリガンドの分解が促進されてAHRの活性化が低下し腸の感染症が増える。これはxenobioticsの摂取を増やすとカバーできる。CYP1a1は腸内細菌の影響も受けるらしい(http://www.mishima-kaiun.or.jp/assist/report_pdf/2011n/n_h23_07.pdf)ので上記のマウスの話はトランスジェニックなどで強制的に発現した場合のかなり人工的な操作を加えた状態の出来事といえそうだ。
たまには勉強らしいこともしないと…