囚人のジレンマ

囚人のジレンマについて一般の人も良く知るところとなった結果あらかじめ対策を講じる犯罪者が現れてきた。すなわち、共有の財宝を手に入れるための暗号を二つつくり、両方がそろわないと開けられない仕掛けにしておくとか、片方だけがさきに釈放されたら依頼を受けた第3者が裏切った方を殺しに来るというしかけである。
http://www.tiu.ac.jp/~hori/horilab/index.files/Page1260.html

2人ゼロ和ゲームとしての「囚人のジレンマ」は次のようなものである。

ある事件で共犯と思われる二人の被疑者が別件逮捕で捕らえられた。二人の被疑者は、完全に隔離された上で双方に,次のような条件が与えられた。

①もし、相棒がシラを切り続けている間に、お前が自白すれば「不起訴」にしよう。 その場合、相棒は「無期懲役」だ。
②反対に、お前の相棒が自白したのに、お前がシラを切った場合は「無期懲役」だ。

③お前も自白し、相棒も自白した場合、双方とも「懲役10年」だ。

④お前がこのまま黙秘を続け、相棒も黙秘を続けた場合は、(別件の罪にしか問えないため)二人とも「懲役1年」だ。
相棒にも、全く同一の条件を伝えてある。
2人の被疑者(A,B)が取るべき行動を示したものが「利得行列」である。

1回限りの場合: もし、このような状況が被疑者A.Bにとって、初めてものことであり、今後も二度とないような状況では、それぞれ「非協力」戦略をとる傾向が強い。つまり、早く「吐いて」、相手を「無期」に追い込む戦略がとられることが多い。

繰返しをもつ場合: もし、このような状況が初めてでなく、今後も繰り替えさえれることが想定されるとき、互いに「協力行動」戦略をとった方が、双方にとって「よい結果が得られる」ことに気がつく。
 自分が「協力行動」をとることで、相手にも「協力行動」をとるように仕向ける。つまり、「情けは人のためならず」なのである。