脳の中の物理シュミレータ

飛んだり跳ねたりする動物はみな脳の中に物理シュミレータを持っている(はずだ)。自分の体が動いている時のモーメントやジャンプするときに必要な加速度が計算できないと安全に走ることができない。これができないと獲物を捕らえたり敵から逃げ切ったりできないから死活問題だ。崖を駆け下りたりするときに尻尾でバランスをとるユキヒョウなどは自分の尻尾の回転モーメントがどのくらいかとか知っていないと転げ落ちてしまう。先の運動のイメージを作ると瞬時に解析して安全か否か返すシュミレータはたぶん小脳の中にある。小脳はこのためにニューロンの数が大脳より多い。エコーロケーションする蝙蝠やイルカは3次元空間のマップを持っているはずだが、これがどこにあるかは興味深い問題だ。