AI家族

AIの発達によって疑似家族サービスが登場した。会話のできるAIとコンタクトがとれる端末が提供され、必要に応じて常時持ち歩きか、自宅設置かが可能である。宅配便受け取り用ドア開け機と自動印鑑もセットなので留守中の受け取りも楽々だ。どこかへ旅行するのも一人分の旅費で充分で、自撮り写真をサーバーにアップしておくと適当に架空の家族の画像を挿入することも可能である。これにより結婚していなくても単身赴任の夫を演じることができる。健康データをモニターしているので体調の変化があったときには「医者に行きなよ」と促したりオンライン薬局で風邪薬を買ってきたりすることもできる。結婚して子供を育てても老後子供を頼れないと感じている若年者を中心に老後リスクをヘッジするための個人年金プランとセットにした売り込みが盛んである。