水素水はすべてマユツバか?

Pediatr Pulmonol. 2016 Feb 4. doi: 10.1002/ppul.23386. [Epub ahead of print]
Hydrogen-rich water ameliorates bronchopulmonary dysplasia (BPD) in newborn rats.
Muramatsu Y
細菌の毒素LPSを羊水に注入するという方法でラット胎児の気管支肺異形成症を誘発する。母親に水素水を飲ませておくと生後7日および14日の時点での肺胞の異常な拡大を抑える。酸化ストレスマーカーである8-OHdGとかニトロチロシンの抗体で肺を染色すると水素水を与えた方が染まりが少ない。また肺の異形成に関係する遺伝子のFGFR4、VEGFR2、酸化ストレスに関係する遺伝子HO-1の発現が水素水で低下する。炎症性サイトカインTNF-α、IL-6の発現はLPSで誘発されるが水素水で抑制される。
名古屋大学でやっているのでトンデモではないだろう。水素水をすべてインチキ科学だという人がいるが効果のあるレベルの水素を含んだ水はある病態においては有効だということだとおもう。ほとんど効きそうもない濃度でしか水素を含まないのに何にでも効くみたいな宣伝をするのが問題だということだ。(hydrogen wataer reactive-oxygen-speciesでPubMedを検索)