金をかけないでできること

過去の日本は金をかけないで時間と手間と知恵とセンスで高貴に見える方法を開発しようとした。どうということのない茶器に城一つほどの金をかける逆説は金でしか判断できない人に時間とセンスは金を超越していることを教えるためのもの。刀を振り回すことさえできないような小さな部屋で竹の筒にさした野の花を美しいと思える感性が目に見える権力・経済力を超越できる可能性を示していた。残念ながらその理想を海外に輸出して「文明」にすることには成功しなかった。