ドローン取材

避難所の庭でトイレの順番を待っていると2機のドローンが飛んできて目の前でホバリングする。赤い方のドローンから液晶画面が立ち上がって女性リポーターの顔が映る。
「こんにちわ。CS放送の”あるじゃ爺ら”と申します。避難生活でお困りのことはないでしょうか?救難物資の発注につなげますのでご協力よろしくお願いします。」もう一機の青い方のドローンがレジ袋をぶら下げて言う。
「お答えいただいた方にはもれなくエネルギーゼリーとドーナツをお配りしています。」
「ありがたいんだけど、いま一番困ってるのはトイレかな?あと夜寒いこと。」
「わかりました。このお返事は本機のAIで処理していてデータ回線を利用していないので基地に帰投してから処理されます。」
「ご協力ありがとうございました〜。」
ものの5分で飛んでいく。とりあえず数をこなして面白い絵がとれないか探す戦略のようだ。避難所の近くに車を止めて迷惑がられないのがいい。