フェイク家電

新しい家電のアイデアが出尽くし、中国・韓国メーカーに追い上げられる立場となった日本の家電各社は最後の砦として「俳諧」「諧謔」をテーマに新たな商品の開発に乗り出した。手始めに一見炊飯釜だが実は掃除機というフェイク家電を出す。中国から炊飯器を買いに来たそそっかしい客に掃除機を間違って買ってもらい、その意外な性能の良さに気づいてもらうのが目的という。国に帰ってコメが炊けないことに気づいて「アイヤー」となっても、日本の新しい技術とマーケティング(?)についてツイートできるネタになるという仕掛けである。これがはまれば、次段として一見スマホだが実は髭剃り器、一見アイロンだが実はキッチンミキサー、一見電気スタンドだが実はスピーカーなど混乱しそうな機種を次々に投入する予定という。住宅部門を持つメーカーでは一見窓だが実は液晶ディスプレイという部屋を提案し、窓から見える風景を自由にデザインする機能を盛り込むという。最初のレパートリーとしてはマグリット、ダリ、エルグレコなどが提案されている。