経済の意識

「意識はいつ生まれるのか」によると、意識のあるなしは「複雑さ・多様性」と「つながり・統合性」によって生まれるという。TMSを使って大脳皮質に直接刺激を与える方法でこれに反応する皮質の活動を脳波図で検討すると眠りに落ちる前では大脳皮質の種々の部分がそれぞれ異なる反応を起こす。一方REM睡眠以外の睡眠中には刺激を加えた一部のみが反応するか、またはより強い刺激に対しては大脳皮質全体が同様の反応を示す「双安定」の状態になる。REM睡眠ではどうかというと、眠っている間の意識を反映して覚醒時と同様の反応をするのだという。それとのアナロジーでいうと、経済的主体の種類が様々で一つの刺激に対して多様な反応が返ってくるのが一国の経済が「意識」を持っている状態ではないかな。強力な政府指導で型どおりの反応しか出ないとか、経済主体が2極に分離していて「双安定」になっている状態は経済が「昏睡」に陥っている状態ではないかな。経済の「意識」が何を意味するのかが不明だが、ここでは様々なかく乱要因に対して統一した、かつ多様な反応ができる状態と言っておこう。