魂ってあるの?

リヴィングストン(1) (モーニング KC)

リヴィングストン(1) (モーニング KC)

ちょっとオチが暗い。命を扱う物語はどこかに救いがないと読んでいてつらい。この話の設定では魂こそが実態で肉体はそれの入れ物に過ぎず、魂の許しがあれば肉体を離れて石の形に実体化してもいいのだという。細胞が必死に自転車操業を続けている中で現れてくる意識は肉体である細胞の物質の代謝と切り離すことができるようなものではない。その危ういバランスのかけがえのなさを思うと人が歩いたり物を食べたりすることすら驚異に満ちた機能の発現だ。そんな肉体をやすやすと捨てないでほしいな。