天然

「自然原子炉って知ってる?」
「自然にできた原子炉?」
「うん。たまたまウラン濃度の高い地層へ地下水が侵入してくると水が中性子の減速材になって核分裂の連鎖反応が起きるんだ。」
「理屈はそうでも現実にウラン235が高濃度で集まる地層なんてないんじゃないの?」
「現在はそうだけど20億年くらい前のガボンではあったらしいよ。」
「”将来ガボンになるはずの古代の大陸”だね?」
「もし某国でそんな遺跡が見つかったら”原子炉の起源はうちだ”って言いそうだね。」

1972年9月、フランスの原子力庁は“天然の原子炉が発見された”という不思議な報告をしました。   通常、天然ウラン中に、核分裂反応を起こしにくいウラン238が約99.3%、核分裂を起こしやすく核燃料として使われるウラン235が約0.7%含まれています。この比率は地球上のどこのウランでも変わりありません。ところが、フランスが採鉱を行っていたアフリカのガボン共和国のオクロ地区にあるウラン鉱山からでてくる天然ウランから、ウラン235の存在量が少ないところが見つかりました。この事実に、フランスの原子力科学者は大変困りました。詳しく調査を行ったところ、オクロの鉱山では、ウラン235の存在量の異常のほかに、ウランの核分裂が起きなければ出てこない物質が発見されました。この結果から、フランスの科学者は、ウラン鉱床の中で核分裂の連鎖反応が起こり、ウラン235の割合が少なくなったと判断しました。また、この核分裂反応は20億年前に起きていたことがわかりました。20億年前に人類と同じように文明を持っていた生物がいたという証拠は今のところ見つかっていませんので、この連鎖的な核反応は、自然に起きたものだと考えられています。そしてすでに、会から約40年前、日本人の科学者、黒田和夫博士(Dr.Paul Kazuo KURODA)が、このような現象があり得ることを理論的に予測していました。(環境研のホームページから引用)