理由のないこと

福知山の花火事故に巻き込まれた方は本当にお気の毒である。治療中の方ははやくよくなられるようお祈りする。このような事件でも心理的な傷痕の手当が重要になる。理由もなく大きな苦痛を経験したり、愛するものを奪われたりすることは長く続く心のしこりを残す。これは眼に見えにくいだけに余計に癒すのが困難だ。人間の心は何かにつけパターンを探し出し「なぜ?どうして?」を探すように方向づけられている。パターンを見つけることができれば危険の回避につながるからだ。しかし、時として誤ったパターンを抽出したり(迷信、ジンクス)他人の唱える合理的な根拠のないパターンづけに頼る(占い)結果になる。それだけ理由のない、不条理な出来事には耐えられない生き物なのだ。不条理は神とか前世の因果に引き取ってもらうのが心の平安のためには必要だったのだろう。