「たらいまわし」

夜11時半ごろ呼吸苦を訴えて救急要請した75歳の男性が受け入れ先が決まらないままに3時間近く待たされ亡くなった。マスコミはまたこれを「たらいまわし」と呼ぼうとしている。しかし仮に受け入れ能力を超えて引き受け、病院の待合で診察を待つ間に亡くなった場合は「たらいまわし」と呼ばないのだろうか?高齢で重体が予想される患者さんを本当に救おうとすればマンパワーが格段に必要になる。緊急のカテーテル検査をいれようとしたら立ち合いの医師が複数必要になるし、レントゲン技師、看護師の人手もとられる。もともと救急の担当看護師を配置していない病院では病棟から人手をさくことになるので入院患者の安全を考えると手のかかる急患は引き受ける余力がないのだ。