かんなびすのころ

神無月のころに田舎を渉猟していたら趣のある家にわび住まいをしているらしい家を見つけた。都を離れてこんなところに住む人のこころばえはどんなものかぜひ会ってみたいものだと思っていたところ、庭のひとむらに「かんなびす」がそだてられていた。そのまわりを厳しく囲ってあるのをみると急に興ざめな気持ちになってしまい、ついに訪れずしまいになった。