アルツハイマーの薬:Aβ産生阻害薬

A multimodal RAGE-specific inhibitor reduces amyloid β–mediated brain disorder in a mouse model of Alzheimer disease Rashid Deane J Clin Invest. 2012;122(4):1377–1392
糖化終末産物(AGE)受容体のRAGEは種々の物質をリガンドとする。アルツハイマー病のもとになるアミロイドタンパクもその一つである。RAGEの作用を阻害するとアルツハイマー病が改善するか?FPS-ZM1という低分子のRAGE阻害薬が開発され動物実験では脳にも有効に移行するという。RAGEとAβの結合を邪魔して有毒なAβ42とAβ40の神経細胞内への輸送をブロックする。脳内ではFPS-ZM1はβセクレターゼの活性を抑えてAβタンパクの産生を抑える。
既存のアルツハイマー病の薬は神経伝達物質の量を調節するものなので原因のところを止める薬ができると心強い。ヒトに使えるまではまだだいぶかかるだろうが。