サイアザイドがいいらしい

Long-Term Effects of Incident Diabetes Mellitus on Cardiovascular Outcomes in People Treated for Hypertension
The ALLHAT Diabetes Extension Study Joshua I. Barzilay, Circulation: Cardiovascular Quality and Outcomes. 2012; 5: 153-162
血圧コントロールの有効性をカルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、サイアザイドで比較したALLHAT研究では降圧薬の種類によって糖尿病の新規発症に差があった。サイアザイドで7.5%、カルシウム拮抗薬で5.6%、ACE阻害薬で4.3%だった。この新規の糖尿病は血圧コントロールによるメリットを減殺したか?がポイント。22418名のALLHAT対象者を2年目の時点でもとからDM、新規のDM、DMなしに分けてその後6.9年観察した。心血管疾患による死亡、全死亡、心血管以外の死亡はいずれもサイアザイド群で新規発症したDMでは有意の上昇を示さなかった(HR=1.04-1.05)。カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬服用者で新規に生じたDMでは有意に死亡率が上昇した(HR=1.22-1.53)。新規発症のDM患者では冠動脈疾患の率が有意に高かったがサイアザイド群ではカルシウム拮抗薬、ACE阻害薬群よりリスクが低かった(1.18倍対2.57倍)
サイアザイドでわずかにDMが増えることはあまり気にしないでもいいようだ。むしろ薬代が安いことのメリットが大きい